ビッグデータ時代の必須スキル。データから気づきを得る方法を紹介!

データ活用ニーズの高まり
ビッグデータというキーワードが頻繁に取り上げられるようになってしばらくが経ちます。
ITの進歩によりこれまでは扱えなかったデータが扱えるようになり、多様なデータが豊富に揃うようになった背景があります。
こうしたビジネス環境の変化から、データ活用を専門とするデータサイエンティストが注目されるなど、データを用いてビジネスに活かすスキルの重要性が再確認されていると言えます。
今回は、ビジネスシーンでのデータ活用のコツをまとめたいと思います。
データ活用の方針は「気づきを得る」or「気づきを検証する」
データ活用といっても正直ピンと来ない人は多いと思います。
データ活用には、蓄積されたデータを集計・グラフ化してなんらかの気づきを得る洞察的アプローチと、自分の考え(気づき)が正しいと言える裏付けとなる根拠を示すために使われる検証的アプローチがあります。
今回は主に前者の洞察的アプローチを扱うことにします。
データから気づきを得るためのポイント
手元に有るデータをなんとなく集計して表にしたりグラフを作成したりして漫然と眺めていてもなかなか気づきを得るのは難しいです。
気づきを得るためには「基準」が必要なのです。
例えば、15階建てのビルと聞いて高いと感じるでしょうか、それとも低いと感じるでしょうか。
どう感じるかは人それぞれ異なってくると思います。
なぜなら、人それぞれ「これが普通のビルの高さだ」と思っている高さが異なるからです。
定量的な情報を得ると、自分の中でイメージできている基準と比べることではじめて、その違いや変化に気づけるのです。
ですので、気づきをデータから得るためには自分なりの基準を作っていく必要があるのです。
その基準づくりの方法は3つあります。
継続的に同じデータを見ることでパターンを見つける
まずは、同じデータを長期間のスパンで観察する方法です。
同じデータを時系列で長期間眺めているとパターンが自然と見えてきます。
夏は熱くなるに連れて売れ行きが悪くなっていき、涼しくなる秋をきっかけに冬・春と売上を伸ばしていく。
平日はほとんど夜の売上が全体の売上を占めるものの休日は逆転する。
などなど、長期的にデータの変化を観察してみるとサイクルのようなものがみえてきます。
このサイクルを踏まえて、自分が分析しようとしているデータをくらべると、そのパターンに反するデータが見受けられたりします。
この異変をもとに、それがなぜ起きたのか、どういった背景で生じてしまったのか、と、問いを重ねていき、気づきを得られるわけです。
ある期間のデータを基準にして比較する
次は、ある期間を基準と決めて現時点と比べる方法です。
前年度比、前月比などがこれに相当します。
前の年の同じ時期の売上と比べてどんな違いがあるのか、その背景にはどんな出来事があるのか。
データとその背景ある出来事を思い出したり、調べたりしながら、気づきを導いていきます。
過去と現在を比べてその間の違いを考察していくわけです。
比較対象物を決めて比べてみる
2つ目の方法は過去と今を比べていたのに対して、3つ目の方法は同じ今の時点での違うものを比べる方法です。
例えば、今年の製品別売上を店舗A、B、Cの間で比べるといったものです。
店舗ごとの製品売上の割合の違いや、店舗の周辺の顧客情報などの背景知識を思い出しながら、データの違いとその要因を推測していき、気づきを得ていきます。
まとめ
今回は、データから気づきを得る方法について紹介しました。
まずは、期間や対象物が異なるデータを比較し違いを見つけ、その上で周辺の知識を総動員しながらその要因を探っていき、気付きが得られるわけです。
政府の統計データなどで練習してみるのも良いかもしれません。